リホーム発行のマガジンご紹介【とすむ】Vol.1 -火と住む家-

「住む」をもっと楽しく!

住むことがもっと楽しくなるマガジン「とすむ」を発刊しました。こちらはweb版ですが、商品をご購入いただいたお客様には、冊子でお届けしています。

Re:HOMEでは、「もっと楽しく」(+FUN FOR YOU)を掲げる当社には、「住む」ことにこだわるスタッフがたくさんいます。

一見当たり前に過ごす何気ない毎日が、住むことへのさまざまな工夫やこだわりでもっともっと生活が楽しくなるのではないでしょうか。

「○○と住む」という視点を通して、あなた自身の住むことがもっと楽しいものとなれば幸いです。

第1回は、「火と住む家」です。

火と住む家をご紹介するのは、商品開発担当の村上裕介です。

家族で薪ストーブの前で団らんのひと時

 


こんにちは。商品開発担当の村上です。

あなたは、どんな家にお住まいですか?

僕は結婚した10年前、建具職人だったということもあって、大工さんとともに古倉庫をリノベーションし、家の中にオンドルや薪風呂、薪ストーブといった火のある空間をつくりました。

結婚前から身体が弱かった妻が健康に暮らせるよう、ぬくもりを感じられる住まいにしたかったんです。火とともに暮らすうちの家族は、おかげでぽかぽか温かく暮らしています。

薪ストーブでは火がつくまで時間がかかるので、利便性の高い石油ストーブをつけることもありますが、やはり火で温まるのが最終的に落ち着きます。

火の温かさを家族に

冷え性の妻が安心して子どもを産めるように、心地よく台所にいられるように、そんな想いで、台所を中心とした床が温かくなるオンドルを設置しました。

「オンドル」とは、床下を温める韓国由来の暖房設備のことです。屋外倉庫と室内の間に窯をつくり、そこで火をたくと台所に設置した石を介して、床から室内が暖まる仕組みです。

石は保温性が高いので、温かさが続きます。妻だけでなく、親戚の女性たちが集まって台所仕事をするときには、この石の近くに自然と人が集まり、明るい笑顔が場を和ませてくれます。

家全体を暖める薪ストーブの近くは子どもとくつろげる場所。絵本を読み聞かせたり、一緒にお茶を飲んだり、お菓子を食べたり、ゆったりした時間を過ごせます。

 「お父さん、薪風呂入れてよ」という娘からのリクエストに応えて、週末には薪風呂を沸かしています。お湯が温まるまで1時間以上かかるものの、家族が喜んでくれるならともうひと踏ん張り。

浴槽にあたる鉄製の鋳物を通して、火の熱が水に溶けて感じる温かさは、ガス加熱の水とは格段に違うんです。「うちのお風呂はお湯がまろやかで、まるで温泉に入っているような温かさ」と娘が話すと、なんとも誇らしくなります。 

火というリスクとともに暮らすこと

生活に温かさをくれる火ですが、火事の元となることや、やけどのリスクもあります。さらに火をおこしたり、灰の掃除をしたりと手間もかかります。

が、それでも火のある暮らしを選んだのは、子どもに火の脅威を幼いうちから身近に感じてもらおうと思ったからです。

薪ストーブはちょっと近寄るだけでもかなり熱く、炎が燃え盛る様子がストーブの窓から見えます。火という自然の脅威を生活の中で感じながら、火との付き合い方や扱い方を少しずつつかんでいってほしいという想いがあります。

 火でおいしい

火でしか味わえない料理もあります。オンドルの窯からダクトでつないだ燻製室。ここに丸鶏やサーモンを入れて、燻製料理ができます。

長さ9mにもなるダクトを通じて運ばれてくる煙は、室に着くころに熱を失い、いぶすのにちょうどいい温度となります。

25度以下の低温で長時間燻製させる「冷燻」は、冬ならではの楽しみ。食物の水分を飛ばすので、最長で3週間の保存が可能です。

冷燻によりできる生ハムやスモークサーモン。食卓に移るまでの過程は、オンドルに薪をくべて着火し、火が安定するまで1~2時間。さらに台所の床を温めている間にいぶしますが、最長で2週間食物をつるし、多いときには80時間燻製します。

火をつけるときに何度も目にしみていた煙がこんな美食に変わるのかと、その味わいを口の中でかみしめます。

薪ストーブに火があれば、いつでも予熱不要のオーブンに。ピザを焼いたり、パンをトーストしたりすると、格別のおいしさ。薪ストーブの上には常時、やかんを置いてお湯を沸かしているので、おいしいコーヒーを淹れたり、お茶を飲んだりもできます。

 

「火」は自分に還る場所をつくる

薪ストーブにくべた薪の炎、薪風呂の火、部屋の中で感じる火の温かさを通じて、火との暮らしは悠久の歴史を感じさせます。ヒトは、火を使えるようになることで人類としての歴史を歩んできました。

ガスや石油ストーブといった便利なものがあふれる現代に、あえて火という原始的なものを暮らしに取り入れたかったんです。歴史のなかでずっと使われてきた火を暮らしのなかで感じることで、祖先からのつながりを感じ、自分もそのつながりの中にいるという安心を感じることができるんです。

あなたの「住む」に火はありますか?僕の生活のなかでは、欠かせないものとなっています。

火に欠かせない、薪を通して自然の循環があります。

裏山の木を間引いて薪に変える、それぞれの木に適した間隔をもたらし木と山を豊かにします。

火は寒い季節に温め、食のさまざまなシーンで使われ、家族の健康を守っています。

火のおかげで「寒い」が「温かい」に変わります。「冷えは万病のもと」と言われますが、冷え性だった妻の身体が改善し、娘が温かい風呂に喜んでくれます。

目にしみる煙も美食と食品保存に変えて家族の食卓の色どりに変える。
楽しい晩餐のためのダイニングテーブルとなります。

火を通して、歴史も感じられます。

オンドルは時空と国境を越え、日本文化に
火は触れないが、土で覆うことで、人間の体を芯から温める。

僕の家では、火を通じて、衣食住空間が生まれ、美しい循環をもたらし、そこに家族や友人を招くことができます。

 あなたの生活に欠かせないものは何でしょうか?

あなたの健康や大事な家族を守るために、大切なものが見えてくるのではないでしょうか。

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この記事を書いた人: rehome
ReHOMEサイト店長の天谷です。当店はカーテンやウッドブラインドなどの窓回り専門店からスタートしま 詳細はこちら

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